過去が突然生々しく蘇るのがフラッシュバック
どうしてそんなことが起こるのだろう
フラッシュバックが起こって何かいいことがあるのだろうか
苦しい場面をもう一度体験するだけでいいことはないようにも思える
確かに危険の記憶が薄れた人の場合は
フラッシュバックによって嫌な記憶を強化しておけば
再度危険な目に遭うことを回避できるから
利得はあると言えばあるけれど
あまりうれしいものではない
フラッシュバックがおこると
止めようがないし
映像だけではなくて
生々しい感情体験もセットで経験しなくてはならず
長い時間ではないとしても大変だ
また、これはフラッシュバックで、多分数分から数十分でおしまいになると
頭で分かっていても
それはかなりきつい
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正確な記憶の再生もあるが
変形された再生もありなかなかややこしい
どうせならつらかったことも楽しく変形して
思い出せば生存には有利な感じもするが
そうも行かないらしい
現在がうつだと昔の楽しかった場面までも悲しい解釈で変形させてしまうことがあり
それも不思議な作用である
たぶん物事にはいい面も悪い面もあり
それを総合的に把握できるようになることが成熟ということなのだろうと思う
うつの時にはそのいろいろな面のうちの悲しい側面だけを強く抽出するということなのだろう
だからますます悲しくなってうつになる
あるいはうつだからそのような抽出の仕方をするのではなくて
そのような抽出の仕方をするからうつになるのかもしれない
どちらのからくりにしてもつらいことには変わりはない
そのような脳の働きについて少しは和らげることの出来る薬もあるので
使って見たらいいと思う
そのうちいい人生体験が少しずつ増えていけば
全体に楽になるのだろうと思う
目標は過去と戦うのではなく
現在を幸せにすることなのだと思う