ニート・フリーター

先輩は次のように書きました
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ニート・フリーター                       平成21年5月4日
 
 
ぶらぶらしている若者への旧世代(失礼!)からの批判があります。
 俺たちの時は、ああじゃなかった。根性がない。こらえ性もない…など。
 
 傾聴すべきところも多いと思われます。
 
 しかし、次のような意見もありました。
 「社会経済の背景が違います。具体的には、黙っていても向かうから仕事がやってきた上げ潮時代と現代の差。」
 
 さらに、家庭・地域・学校・企業etc
 人を取り巻く風土の変容。
 
 世の中が病んでいる状況も変わってきているのでしょうか。
 一言での若者批判では済まされません。
 
 難しさが増幅しています。

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そうですね。

この問題の場合、個人的には下部構造の変化から上部構造の変化を説明することに賛成。
DNAが急に変わったわけではないから。
忠君愛国少年と猛烈サラリーマンとニート・フリーターの間に本質的な差はなく、

むしろ一貫した共通点を抽出できるのではないかと思います。

変わったのは世の中です。

世の中を変えたと言うくらい意識的に変えたのではなく、変わったというのがあたるでしょう。

文明が自ずとたどる歴史。

一つの文明が個人と同じように誕生、青年期、壮年期、老年期を経験するのだと思います。

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ただ留保として、

ローマ帝国上流貴族はワイン樽の鉛で衰退したと言われているように
現代の環境の中に害悪が潜んでいるのだろうとの可能性は大きいと思います。
文明国の微妙なタイプの精神障害で

上流階級から始まって次第に下層階級に及ぶというタイプのものは

新しい生活スタイルの中に何か物質的生物物理的な要因が潜むのか考えて見る必要もあると思います。

一時環境ホルモンの話がずいぶん言われましたね。

そのことを留保した上で、

やはりなんと言っても大きいのは

家族の変容だと思います。

出産、子育て、教育、生活規範の伝達、もうずいぶん景色は変わったわけです。

出生率の低下として最終的には数字になっているのでしょう。

そんな中で子どもたちは大変な時代を生きていると思います。

勉強や人間関係で行き詰まったとき

携帯、ゲームなどが新しい家庭でありゆりかごになっているようです。

そのうち老人用のオンライン・匿名・チャット・ゲームで

バーチャルな老人連帯社会もできるのでしょう。

目が悪くて耳が悪いですから現在の携帯の画面と音では不足で改良が必要ですが。

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どさくさ紛れにアメリカは日本と中国に国債を引き受けさせ、安易な現金引き出し機として使っているし

日本は国債を未来の世代にお願いして、つまり孫たちを現金引き出し機にしているわけで、

つまりは形を変えた弱者からの収奪なのだと言われています。

断れない仕組みを利用して買いたくもない国債を売りつけているわけです。

借金をした人は必然的にインフレを期待しますが

いままでの経験が生きているというか、いままでと違うというか、微妙なのでしょうが、

インフレは起こらず、借金は目減りしないまま。

わたしなど素人が国の国債や借金の話を普通でするくらい

またヘッジファンドとかレバレッジの話が遠い他人の話ではなく

実際に自分の資産に影響してしまうくらい

そんな時代。