人生の最後に何を思うか想像してみる

人生を最後まで生きて、
ああこれで私の人生も最終章なのだ、
何か結論めいた言葉でも浮かぶだろうか、
そんな時期のことを夢想してみる。
その時まで生きていられたらとてもうれしいが。
その時にしきりに思い出す光景は何だろう。
思い出すこともなく景色を眺めているだろうか。
私はどんな景色が好きになるのだろう。
折りに触れて思い出す言葉はどんなものだろう。
自分の言葉だろうか。
それとも誰かの断片だろうか。
何も思い出さず、日々の新聞などを眺めているだろうか。
私は古典を読み返していると思う。
徒然草を安良岡康作の解説を楽しみつつ読んでいるだろうか。
そして私は何を後悔しているだろう。
悔いることとしては何があるだろう。
それが想像できたら逆算していまを生きたいものだ。
しかしそんな芸当もできなくてただ呆然と日々を送っている。
例えばさくらの情景。
どのさくらの場面を思い出すのだろう。
たとえば雪の情景。
どんな雪を思い出すのだろう。
昔を思い出して涙することもあるだろうか。
どんな涙だろう。