ネトゲ廃人

ゲーム依存症になってしまうのには、3つの要素があると思います。
 まずプレーヤーの生活環境。例えば現実社会でストレスを抱えていると、現実逃避のためにゲームにはまることがある。「自分はダメな人間だから」と虚無感を持っている時も同じで、ゲームは「現実を忘れさせる楽園」になり、「ダメな自分も受け入れてくれる場所」になるのです。
 現実の自分がどんな状態かは、ネットの向こうの相手には分かりません。そんな中で、ゲームに時間をかければかけるほど、自分のキャラクターが強くなり、人から頼りにされたり英雄視されたりする。そのうちに「自分の居場所はここにある、ここさえあればいい」と感じてしまう。現実がどうでもよくなり、リアルな生活に立ち向かう気が起きなくなってしまうんです。
 2つ目の要素は、その時遊んでいたゲームの仕様です。例えば、ファイナルファンタジーのようにパーティーを組むことが必須になっていたり、攻略するのに何時間もかかるクエストがあると、義務感や責任感から「途中でやめられない」「自分だけ抜けるわけにはいかない」と思い、ずるずると長時間プレーをすることになり、結果的に廃人化しやすくなります。
 3つ目は、そのゲーム内でどんな人たちとつき合っているか。長時間アクセスする人ばかりとつき合っていると、引きずられます。「廃人は廃人を呼ぶ」わけですね。つい誘惑に負けて、自分の睡眠時間を削ってしまったりします。
 気が弱い人、優しい人、必要以上に気を使う人、競争意識の強い人、責任感の強い人ほど、このスパイラルにはまりやすい。
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どこの世界も大変だ