光トポグラフィ

PET fMRI 脳磁計 光トポグラフィ
低拘束計測
・任意環境
・長時間測定
× × ×
空間分解能 △(~15mm) ○(~2mm) ○(5~15mm) △(~20mm)
脳深部計測 ×
計測対象 血液
代謝物質
還元
ヘモグロビン
神経電流 酸素化・還元
ヘモグロビン

光トポグラフィの世界について、日立の解説。
手を太陽にかざすと、指のあいだの肉が薄くなっているところが赤く見えますが、これは太陽光線に含まれる可視光の中で、人体に対する透過性の高い赤い光が透過するからです。光トポグラフィの原理もこれと類似しています。この装置では、透過性の高い近赤外光を使用しています。
近赤外光とは、可視光より波長の長い領域の電磁波で、最近暖房器具などによく利用されている遠赤外光よりは、波長の短い光線です。
この装置は、簡便に脳の働きを観察するものです。頭皮上から光ファイバを通して照射される近赤外光を使って、大脳の表面付近の血液量の変化を計測し、それを2次元的なマップに表わします。 計測と演算処理にかかる時間は0.1秒程度でできるので、リアルタイムの連続測定が可能です。脳のある部位が活動をすると、それに伴って、その部位に酸素を送る為の血液量が増大します。 この血液中のヘモグロビンによる近赤外光の散乱を利用して、酸素化および還元ヘモグロビン、またこれらの合計である、総ヘモグロビンーーーこれは血液量に対応しますがーーーの変化を求めるものです。これによって、大脳皮質の血液量の変化を観察できます。
トポグラフィとは「地形」とか「地図作り」とかいった意味ですが、ここでは、2次元的な画像計測・表示法という意味です。
この計測方法の特徴は、無侵襲に計測でき、被検者への拘束性も低く、繰返し、また、長時間の計測が可能なことなどを挙げることができます。以下に順を追って解説してゆきます。
 頭皮上から頭蓋内に向けて、約2mWの弱い近赤外光を照射しますと、光は組織内で散乱・吸収を繰返し、深部まで侵入し、一部は頭皮上に戻ってきます。本装置はこの戻って来た光-反射光-を検出します。
 近赤外光照射位置から30mm離れた位置で検出される光は、頭皮下25~30mmの大脳皮質を通ってくるため、この部分の組織中の血液量の変化によって影響を受けます。
 成人の場合、検出光の強度は入射光に対して1億分の~10億分の1になります。
 この近赤外光の光源には半導体レーザを用い、光の検出にはアバランシェフォトダイオードを用います。頭皮と半導体レーザまたはアバランシェフォトダイオードの間は光ファイバによって結合します。
 さらに、ヘモグロビンの種類によって吸光特性が異る点を利用します。波長の違う2つの近赤外光(695nm、830nm)を用いて、酸素化及び還元ヘモグロビンの濃度変化、そしてその総和であり血液量に対応する総ヘモグロビン濃度変化を計測します。
 この3つのパラメータを使うことで、より多角的で緻密な計測が可能になりました。
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こういうもので、うつ病を客観的に測定しようとしている。