【8月10日 AFP】英国人6人のうち1人は、テレビのリモコンが壊れたときに、テレビに近づいてチャンネルを変えるよりも、チャンネルを変えるのをあきらめる――英国人の筋金入りの怠惰さを示す世論調査の結果が10日、発表された。
回答者の半数が、職場で2階分の階段を上るよりはエレベーターを使うと答え、四分の三が、多忙だった日の最後にセックスするエネルギーはほとんどないと答えた。
調査を実施したNPO「ナッフィールド・ヘルス(Nuffield Health)」は、「怠慢からくる身の破滅」が全世代でみられたと警告する。
同団体の医療ディレクター、サラ・ダウンシー(Sarah Dauncey)博士は「インスタント食品やできあいの食事、リモコン、インターネット・ショッピングなどはすべて、危険なほど無精で怠惰な英国づくりに貢献している」という。「この国は怠惰の悪循環に陥っている。わたしたちはこれを止めなければならない」
さらにもうひとつの警告がある。「この問題のコントロールを始めないと、全世代にわたって英国人は、基本的な物事もこなせないほどになってしまう」
世論調査は2000人を超える成人を対象にしたが、15%が冒頭に紹介した質問で、テレビのリモコンが壊れたら、立ち上がって手動でチャンネルを変えに行くよりも、今見ている番組を見続けるだろうと答えた。
バスに間に合うために走ろうと思わないと答えた人は36%、職場でたった2階分の階段を上がるのに階段ではなくエレベーターを使うという人は59%、飼い犬の散歩が面倒だと答えた人は52%だった。さらに、74%の人がセックスをする気力体力がないと答え、64%の親が疲れすぎていて子どもと遊べないと答えた。最後の答えからは、現在就学前幼児の6人に1人が該当するといわれる子どもの肥満問題も懸念される。
ダウンシー博士は、「みんなもっと元気にならないといけない。自分のためだけでなく、家族や友人、あるいはペットのためにもだ」と忠告している。(c)AFP