- 感染症予防には手洗いが一番-健康を維持する秘訣
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医師も認める健康を保つ秘訣は手洗いである。専門家によると、手に微生物を付着させないことで、インフルエンザや風邪、その他の感染症を最も簡単かつ有効に予防できるという。
米ペン・ステート大学ハーシーHersheyメディカルセンター(ペンシルバニア州)家庭・地域医学教授のThomas Weida博士は「病気のうち少なくとも感染症は手を介して伝播する。定期的に手を洗うことで疾患の拡がりを抑えられる」と述べている。また、米国疾病管理予防センター(CDC)では、最も強く推奨されるインフルエンザ予防法の1つとして手洗いを挙げている。
米国では毎年、推定7,600万人が食物の媒介する疾患にかかり、5,000人が死亡している。米国の非営利団体マルチケアMultiCare(ワシントン州)のMarcia Patrick氏は「微生物は日常生活で触れるものすべてに付着している可能性があり、手から目や鼻、口を介して体内に入る。手洗いによってサルモネラ菌や大腸菌などの細菌感染も予防できる」という。
石鹸(せっけん)と水による基本的な手洗いでは、石鹸が洗い流されないように、最初に湯で手を湿らせてから石鹸を使うことが重要であり、その後15~30秒以上かけて手と指の表面を満遍なく強くこすり洗う。Patrick氏は「こすることにより細菌やウイルスなどの微生物が皮膚表面から除去される」と説明。その後、石鹸と微生物を流水で十分に洗い落とし、最後にペーパータオルで手の水分を拭き取る。
抗菌石鹸の使用については意見が分かれるが、両氏は微生物の伝播(でんぱ)の確実な予防法としてアルコールを用いた消毒用ジェルの使用を勧めている。また、食前やトイレの後だけでなく、おむつ交換の後や病人看護の前後、動物に触れた後、動物の排泄物やゴミを処理した後、切り傷や創傷の治療前後、鼻をかんだ後や咳(せき)やくしゃみの後にも手洗いを行うことが勧められている。
[2009年1月2日/HealthDayNews]