脳血流量の分布の変化によって記述する

脳の状態変化は一時的な変性と

恒常的な変化とがある
一時的な変性は可逆的である
恒常的な変化は不可逆的である
一時的な変性状態は
興奮したとき
アルコール等の薬剤を使用したとき
退行したとき
などが考えられるが
脳の状態変化をケミカルに記述するよりは
脳血流量の分布の変化によって記述する方が簡単であり
可逆的で一時的な変化を記述するには充分だと思う
退行状態はそのように記述できるのではないかと思う
つまり
脳の階層構造で言えば
一番新しく作られた部分には血流を少なくして
原始的な部分に血流を多く分布させたならば
その程度によって
退行の程度を調整できるだろうと思う
性的興奮の場合に
末梢の血流調整が行われていて
その一つがgenital部分での静脈血の滞留である
同様の血流調整が脳でも行われると考えられる
その場合
例えて言えば
5歳まで退行した人と10歳まで退行した人とでは趣味がちょっと合わないかもしれない
あるいはそれでちょうど合うかもしれない
または相手に合わせて退行の程度を変化させるだろう
そのせいで複数の性的パートナーが必要になるのかもしれない
ーー
またたとえば
階層構造に従って血流を上位階層に行くに従って少なくするばかりではなく
たとえば三層と考えるとして、中間を抜いて、最上部と最下部に多く分布させることで
意外な効果がもたらされるだろう
高度に知的な5歳の感情が出現することになる
ーー
そのようなちぐはぐさは日常生活の中にも潜んでいるものだと思う
たとえば顔面を観察してみて左右対称が崩れている人がよくいるものだが
それは中枢か末梢かは場合によるがいずれにしても左右非対称の機能障害が発生しているわけだ
それと同じ程度の頻度であらゆる部分的崩壊は発生しているものと考えられる
それが脳の機能の多様性ということになるだろう
それは一直線の機能進化とは別のもので
一旦発達したものが部分的に崩壊したことにより生じる味のようなものだろう
そのような要素が性的な場面でも発揮されるので
人間の性はオリンピックのような一直線の発達の様相ではなくなるらしい
さまざまな崩壊が発生し
その組み合わせも微妙に
愛くるしいのである