[心理学者はこれまで、実際の対人関係に関して研究を行なってきたが、最近の研究では、研究対象が「疑似社会関係」まで広がってきている。]擬似社会関係とは、われわれがテレビや映画の中の人物もしくはキャラクターに接するうちに形成される、一方向的な、擬似的な対人関係のことだ。ともに時間を過ごしたり、個人的な考えや意見を共有したりするうちに友情が育まれるのと同じように、擬似社会関係もまた、好きなテレビドラマの登場人物たちを見て、彼らの私生活や個性、体験にまるで友人のように触れることで育っていく。この擬似社会関係について一連の実験を行なった研究では、人々は孤独を感じているときほど好きなテレビドラマを観る傾向が高くなり、またテレビを観ている間は孤独感が薄れると感じていることが明らかになった。この予備的研究の結果は、人間は、実世界で他者との交流が持てないとき、無意識に「社会的代理」を見つけようとする傾向があることを示唆している。またこの研究では、近しい相手と争った記憶を呼び起こされた人は、好きなテレビドラマについて記述するのに費やす時間が、好きでない番組の場合に比べてかなり長くなるという結果が出た。[略]それはまるで、テレビの登場人物と築く疑似社会関係が、失敗した人間関係の代理となっているかのようだ。
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ハイビジョンとか3Dとかでもっともっと本物らしくを目指しているわけだが賛否があると思う
世界遺産などをハイビジョンで見ると確かにハイビジョンの威力は感じるが
嘘や作り物の場合にはそのものを映してしまうから具合が悪い
適当にぼけていた方が都合がいいこともある
あーあ、ここまで写ったらだめ
というものがあるし
その場合には修正を加えてしまい
ますます嘘をつく事になり
その嘘がまた暑苦しい事になる
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写真を発表している側の話を聞くと
表現したいのは被写体ではなくて撮影者の意図とか気持ちなのだから
鮮明であればあるほどいいのだと言っていた
それはそうなのかもしれない
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映像を提示した人の気持ちが伝わる事が重要なんだそうだ
それはまあ原理的にはそうで、たとえば動物行動記録なんかとか世界遺産はそうだろう
しかし物語で3Dになっているからと言って気持ちがすかっとするものでもないと思う
長年生きていれば平面画像を見ただけで立体画像を脳の中で構成できるわけだ