いろんな地方で、公的病院の経営破綻が伝えられている。
深刻である。
病院の経営コストの多くは、人件費だ。
公的病院と私立病院の人件費で、大きく違うのは非医師の人件費。
ベテランの看護師が数人退職すると、退職金だけで数億の支払いが必要となる。
それだけで病院の経営を圧迫している。
また、事務職員も、3年ごとに定期異動があり、
医療の仕組みが分からない事務職員を抱え、
ちょっと出来るようになったかなと思ったらすぐ転勤する。
しかしまたずっと居座ると問題もあるので、3年ごとの異動も仕方がない。
改革がうまく行けばいいが、
株式会社が参入して早々と放り出した例もあり、
難しい。
山のようにローカルルールがある。
いまだに全国統一版レセプトソフトができないくらいローカル。
しかしその分地域に密着している。
北海道の漁村と港区の疾病構造も医療も違うはずで、
全国統一ソフトが偉いとも思えないが、
その非効率は本質的なサービスの高さなのか、頭が悪いだけなのか、区別する必要がある。
医者は公立病院の給料が安いのだが、看護職は公立病院の給料がいいし、
退職金も年金もついて、いい待遇なのである。しかしそれ位してあげないと、
誰も続けたくないきつい仕事でもある。
第一自分が感染する危険もあるし、土日深夜勤務がやたらに多く回ってくるので、
友達づき合いも制限される。針刺し事故はたびたび起こり、感染したりする。
やはり看護職を厚遇しないと根本的に病院業務が回らないと思う。
看護職がストライキをしたら効き目抜群だろう。
かつて看護職代表は法務大臣にまでなったのだった。