友里征耶の「行っていい店、わるい店」2004-10-14の記事を紹介。
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恵比寿のガーデンプレース内の「ロ・・・・」を考えてみます。
タイユバンとサッポロが経営していた
「タイユバン ロ・・・・」は利益を上げることができず、
経営は宅配ピザの「ピザーラ」を経営している
「フォーシーズ」に移転しました。
12月から「ジョエル ロ・・・・」として再オープンするのですが、
同じ建屋を使用し、
同じロブションの料理をメインに謳っておりますが、
まったく食後感はかわると考えます。
料理は悪くなく、ワインも豊富で集客にそんなに困っていなかった
「タイユバン ロ・・・・」でさえ、
今まで利益が上がらなかったわけです。
利益を上げることを目指して経営権を手に入れたのですから、
「フォーシーズ」は
今までとは違った経営をしなければなりません。
コンセプトを変えることも躊躇しないはずです。
具体的には、バンケット営業に力を入れると聞いていますし、
今度の店のソムリエ予定者に聞いたところ、
料理は「エル ブジ」風とのことでした。
うまくいけばヒラマツグループのように
収益を上げられる「バンケット フレンチ」に再生できそうですね。
西麻布の「レゼルヴ」を思い浮かべます。
日本で現在うまくやるにはこのやり方が手っ取り早いのですが、
元経営側のタイユバンは
コンセプトを変えてまで利益改善をするのは
自らブランドイメージが低下すると考えて
撤退したのかもしれません。
実際は、ロ・・・・というブランド使用のいざこざも
撤退した理由の一つであるようですが、
収益が上がっていたらこのような結末ではなかったと考えます。
つまり、経営会社の考えで、雇われシェフには関係なく
店の料理内容や値付け、営業スタイルは
変わってしまうということです。
これでも、サイトの主宰者である彼女は、
経営元が関係ないといい続けられるのでしょうか。
素人ではないのですから、
もっと根幹を考えてもらいたいものです。
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部分引用なので、真意が伝わらないといけないので、
また2004年の記事なので、そのことも考慮して欲しいのですが、
読む側としては2008年の今日の時点で考えられるわけですから、
わたしたちは筆者や「彼女」よりもかなりはっきり判断できるはずです。
その上で、筆者を応援したいわけですが、
一体わたしたちは何を食べて、何に対してお金を払っているのでしょうか。
上記レストランについては、有名でもあり、おかしなことはないと思います。
しかし、いろいろなお店の話があって、中には、
食べている途中で、お勧めの品を持って歩いて、販売を上げるのですが、
それを押し売りと表現する人もいます。
ロブションのすぐそば、恵比寿のホテルの中の中華屋さんでも、
確かにそんなことをしていました。
そのときは押し売りという感じはしませんでしたが、
あとで考えてみれば、余計な出費です。
またたとえば、カードを利用する人は、
サービス料が10%から15%になり、
つまり、カード会社にとられてしまう5%を客に負担してもらおうという
レストランもあるといいます。
カード会社はこれを禁じているのですが、
経営側としては、確かに5%は大きすぎます。
でも、こんな風に、カード使用なら15%というのは、
実際どうなのでしょうか。
皆さんは抵抗を感じますか、感じませんか。
商売をしている人はむしろ同情するかも知れません。
通常の経営感覚からすれば、5%は実際、大きすぎるのです。
しかし取られる側にすれば、納得がいかないでしよう。
納得がいかないならば、
世の中の仕組みをよく心得て、
現金で支払えばいいだけだと、
経営側は言うでしょうか。
要するにに授業料だと。
それもかなり納得はできるのです。
何も、嘘をついているわけではないし、
それがいやだったら、次からは来なければいいのです。
これがリバタリアンです。
しかし、このような、15%でいいじゃないかという対応からみて、
こうした商売の、経営姿勢というものが見えてきます。
経営者自身が、レジに立って、
平然と、サービス料15%、消費税5%ですと、言えるでしょうか?
そういう前に、5%を何かを節約して解決できないかと考えないのでしょうか?
大量宣伝して、いろいろな情報を振りまき、
そうした情報を見て信用し、
見栄を張りたいがために来る人を相手にして、
いつでもクビにできるレジ係を使っている限りは、
そんなことにも鈍感になるでしょう。
多分、宣伝料を別立てで徴収したいくらいでしょう。
そういうからくりなんだから、文句をいうなというわけです。
世間を知らない女性の前でいい格好をしたいとか、
接待に慣れていない人をびっくりさせるとか、
そんな場合にはいいでしょう。
接待なら当然経費ですが、デートも経費だからこそ、
こんな使い方ができるわけです。
そこまで分かっているからこそ、平気で15%と言えるわけです。
どっちもどっち。
しかし、女性も知恵があるひとだったら、
また、接待される側も、世間を知った人なら、
そういう店は歓迎しないでしょう。
むしろ、「あなたを世間知らずと思って、ここに招待した」と
いうメッセージが伝わってしまうかもしれません。
要するにケチなんだなといわれれば、そのとおりで、
しかし、まじめに働いている人は、全員がケチだと思います。
デートしたいなら、自分の部屋で、鍋でもつついて、
6万円を日赤に寄付して、記念日にしたらどうでしょう?
リバタリアン・メッセージに替えて、
儒教の信義と忠孝でも唱えてみましょうか。
そんなこともこんなこともあって、
わたしは外食したくないのです。
それでもあげたてのてんぷらというなら、
つな八のランチ定食で充分にご馳走です。