モーターショーに行くと、
新車の横で、
露出度の高い服装をした女性が、
「ウィスキー」とひそかにささやきつつ、
笑顔を振りまいている。
カーレースではレースクィーンと呼ばれる意味のよく分からない存在が
定着している。
速い車と若い女、このために男たちは働くと当然に思われていた時代があった。
最近は、新車はおもしろくなく、
若い女も、日本人はおもしろくなく、
すっかり落ち目らしい。
若い人が新車を買えないくらい貧しくなった。
安い車は、主婦が買い物に行く車になった。
あるいは田舎でよく見かける、軽トラックだ。
どこにセクシーさがある?
同時に、若い人が結婚できないくらい貧しくなった。
貧しくてもそれでいいと思うようだ。
同棲している男女は多いが、
ルームシェアの延長らしく、セックスも安上がりである。
ただそれだけの、安上がりな人生を送っているのである。
あとがどうなるのか、知っていない。
そう言われて、ふけたおばさんには軽蔑されるのである。
確かにそうなのだ。おばさんの言う通り。
おおむね、男は女より、実年齢の十歳くらいバカである。
しばらく生活すると、男は、この程度の女に金を取られるのは損だと分かり、別れたくなる。
金があれば、別のいい女がいくらでもいる。
分かり易いので金と言うが、魅力のことで、リビドーと言ってもいい。
美人は少ないが、魅力的な男はもっと少ない。
この女と別れるのはバカらしいと思わせるほどのいい女は、それほどはいない。
女はそのように見極められるのが怖いので、
安売りをせず、男が勘違いしているうちに、入籍と同居を引き換えにする。
そのあとの法律は、女性と子供に手厚い。
男女同権は結婚までで、結婚後は、女性が法律的には有利である。
そのことを考えず、同棲してしまえば、
女性は魅力の大半を失う。
あとは妊娠を最後のカードに使うだけだ。
同棲という愚かなカードは、
同棲してもなお男性を惹きつけておける魅力のある女性だけが
かろうじてトライを許されるものである。
逆に言って、同棲してそのまま満足しているような男、
その男を横取りしようという女性がいないような男は、
魅力がないのだ。
このようにして、割れ鍋にとじぶたで、カップルは固まる。
要するに諦めるのである。
下手に動けばもっと悪くなると悟る、恐ろしい状況である。
それが人生だと、ふけたおばさんに説教されるのが、人生である。
OUT OF PLACE を貫くなら、貫こう。
怖くなんか、ない。
愛で圧倒的に輝こう。
IN PLACEにはふけたおばさんがいるんだぞ、よほど怖い。
覚醒して、輝きつつ、愛に、生きよ。