強迫性障害の一つのタイプに付いて
強迫性障害に限らず
人間が未来を予想する限り先取りをして対策を取る
そこに病理は発生する
たとえば認知症の一つのタイプでも
常同行動は見られるがそれは強迫性障害とは言わない
意識の構造が違うからである
無意味だと承知していて
しかしそれでもやってしまう
やりたくないのだけれど
結果としては自分の意志でやってしまう
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プロ野球では
チャンスで左バッター、投手は右
そこでピッチャーは左に交替
すると打者は右に交替
その場で投手は右に
すると打者は左に交替
そこで投手は右、打者は左で試合続行になった
一回りまわって同じ構図になったわけだが
お互いのチームで選手を浪費しているので作戦としては意味があると思う
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ところが同じ作戦行動をひとりの人間の中でとったら
多分自分の内部で消耗が進行するはずで
いいことは一つもない
それが強迫性障害だと思う
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予防線を多重に張る
だから治療はその予防線を一つ一つ解除して破る
そんなイメージなのだが
困ったことに
予防線がループを作ってしまう場合がある
その場合は
予防線を一つ一つ解除していくとして
ACBCBAとループしてしまうので無限の行為になる
治療は困難になる
これが強迫性障害の一つのタイプだと思うのだがどうだろうか
対策としては
いったんすべての対策をやめる
全中止する
が最善である
しかしそれが最も難しいので困る
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最近私は
このような原理的矛盾を感じて書いている
細血管の障害では
再生にあたり血液供給が必要なので
細血管の死滅は再生不能な打撃であるとか
そんな話
同じ構図でいろいろな夢をみる