『戦艦ポチョムキン』 セルゲイ・M・エイゼンシュテイン監督

『戦艦ポチョムキン』 セルゲイ・M・エイゼンシュテイン監督


Battleship Potempkin – Odessa Steps scene (Einsenstein 1925)

この映画で最も印象的とされるのは「オデッサの階段」と言われる約6分間の場面で、「映画史上最も有名な6分間」と言われる。特に撃たれた母親の手を離れた乳母車が階段を落ちていくシーンは、ブライアン・デ・パルマ監督の『アンタッチャブル』などの映画でも引用されている。

天安門事件を思い出す
胡耀邦が「百花斉放・百家争鳴」を再提唱して言論の自由化を推進

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1989年6月4日のことだ

わたしはその日その夜もうひとつの、こちらは個人的な、事件を経験していた
その時からすでに21年がたつ

天安門事件を取材したジャーナリストの相馬勝は、天安門広場の付近の路地を通る途中、広場から逃げてきたという眼鏡をかけた血まみれの学生が市民を前にして、「奴らは3歳の赤ん坊を撃ったんだ。同級生の女子学生をいま病院に送ってきたところだ。彼女は死んだ。血だらけになって…。同級生のなかには体を吹き飛ばされた者もいる。奴らは鬼だ」と涙ながらに訴えているのを目撃した(この学生の白いワイシャツは赤い血で染まっていたという)。相馬がその学生の言葉をメモしてから広場へと進む途中、相馬の姿を見た中年の男性から「お前は日本人の記者か?」と話しかけられた。男性は茫然自失した様子で、「軍が撃った。こんなことは許されない。中国はもう終わりだ。鄧小平を許さない」と語ったという。