ストックホルム(スウェーデン)、2009年3月19日 ― バイエル・シエーリング・ファーマ社はスウェーデンのストックホルムで開かれた欧州泌尿器科学会(European Association of Urology:EAU)で、勃起不全治療のイメージを変え得る、新規の試験結果を発表しました。2つのプラセボ対照臨床試験により、レビトラ ®錠(一般名:バルデナフィル塩酸塩水和物)服用で、性交時間を延長するのに必要な、勃起の持続時間が有意に長くなったことが示されました 1,2。試験では、プラセボ群の男性で平均4分間だった勃起持続時間が、レビトラ錠の服用で約2~3倍長くなり、これは基礎疾患を持つ男性においても同様でした。レビトラ錠の勃起持続時間を延長させる効果は、満足のいく性交を達成するために大変有益であるといえます。
このENDURANCE試験の責任医師で、米国ミシガン州ヘルスセンターのマット・ローゼンベルグ博士は「勃起時間の延長は、ED(勃起不全)治療に対する患者さんの満足度を表すのに革新的かつ重要な有効性の指標といえるでしょう。性的満足感をパートナーと分かち合うことは、男性の性生活において、とても重要なことです」と述べています。
現在、2つのプラセボ対照試験が示すように、レビトラ錠はED患者さんの勃起持続時間を有意に延長する唯一のPDE-5阻害剤です。このうちENDURANCE試験は、EDと基礎疾患をもつ患者さん(脂質異常症24%、高血圧32%、糖尿病7%)201人を対象にした、無作為、二重盲検、プラセボ対照、クロスオーバー試験です。患者さんは4週間を1回の治療期間とした2期間(1週間のウォッシュアウト期間を挟む)、レビトラ錠10mg(用量は固定)またはプラゼボを服用しました。この試験は、ストップウオッチ計測による勃起持続時間を主要評価項目とした初めての臨床試験です。「勃起持続時間」の臨床的な定義は、陰茎が挿入可能な硬さにまで勃起した時点(ストップウオッチをスタート)から、性交が成功し、陰茎をパートナーの膣から抜く時点(ストップウオッチを停止)までとし、これはEDの評価に使われる患者日記(sexual encounter profile question)の質問3(SEP3)の内容に準じています。
健康な男性における性交時の平均勃起持続時間は9.2~10分の間で、これは加齢とともに短くなることが、数々の研究より明らかになっています 3,4。ローゼンブルグ博士は「一般的に、性行為には数時間が必要と思われていますが、最近行われた米国とカナダのセックス・セラピストの調査によると、カップルにとって満足な性交は、7~13分あれば十分との結果が出ています 5」と述べています。
EDと基礎疾患をもつ患者さんの勃起持続時間に関するもう一つの臨床試験は、米国マサチューセッツ州スワンシーのブラウン大学 家庭医学臨床准教授、マーティン・マイナー博士が責任医師を務めました。この脂質異常症患者対象試験は、脂質異常症と他の基礎疾患(高血圧61%、肥満51%、糖尿病40%)を併発しているED患者さん395人において、レビトラ錠の有効性と安全性を評価しました。試験は無作為、二重盲検、プラセボ対照で実施し、患者さんは必要に応じて、レビトラ錠10mg(用量は有効性と安全性をみながら5-20mg間で調整)またはプラセボを12週間服用しました。ストップウオッチ計測による性交達成時の勃起持続時間は、副次評価項目としました 1。
いずれの臨床試験においてもレビトラ錠は高い忍容性を示し、また、大半の患者さんの性機能を改善(SEP2、SEP3の「成功」回答率上昇)させました。レビトラ錠の服用により、全体的な勃起持続時間はプラセボと比較して約2~3倍長くなりました(レビトラ群10 分、プラセボ群3.38分;脂質異常症患者対象試験、レビトラ群12.81分、プラセボ群5.45分;ENDURANCE臨床試験、双方とも p≤0.001)。
世界的な高齢化、寿命の延びにより、40歳以上のED罹患率が上昇していきます 6。ED治療の満足度を測る指標を、「勃起の硬さ」よりも、「満足のいく性交ができたかどうか」にすることで、よりいっそうよいものとなります 7。ED治療の主な目的として、男性の93%は勃起の持続時間を考えています 8。勃起が長く持続することは、満足がいくまで性交を行うのに欠かせないことなのです。
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