立春を過ぎて、暖冬だといわれている。
杉花粉の飛ぶのも例年よりも早いだろうといわれている。
今日などはぽかぽかと暖かい。
インフルエンザについての注意が続けてニュースで言われている。
港区の保健所からはノロウィルスについての注意報が出されている。
O157のように凶悪ではないようだけれど、しかし子どもや高齢者にはかなりきついらしい。
高齢者は脱水になってそのままになりやすいので、きちんと手当が必要である。
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ノロウィルスの特徴としては、
感染して1-2日で、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱。
ヒトのおなかの中に入って、そこで増える。ヒトにだけ感染する。
ヒト以外の生物や食べ物の中では増えない。
下痢にも種類があって、
形の残る下痢、形の残らない水のような下痢、噴水のように噴射する感じの下痢などがある。
思ったよりも電解質を失う。
カリウムやカルシウムの変動でいろいろな症状が起きたりするので、高齢者は特に気をつける必要がある。
ひとり暮らしで意識レベルが低下すると危ないことになる。
症状が治まっても2-3週間は便にウィルスが排出されているので、お風呂は家族で一番最後に入ること。
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感染経路
これは「二枚貝を加熱不十分で食べること」によって感染する。だから貝は加熱すること。
2.ヒト→食べ物→ヒト
ノロに感染したヒトが手洗い不十分で調理すると、食べたヒトがノロになる。
飲食店やスーパーの調理場は充分に気をつけてはいるのだが、それでも、防ぎきれないこともある。
防ぎたかったら、他人の調理したものを信用しないこと。
3.ヒト→ヒト
糞便、嘔吐物からうつることがある。
たとえば共同トイレ。
たとえば共用のボールペンとかキーボードとか。
共用のキーボードにうんちのついた手で触らないこと、と言わなければならない、情けなさ。
でも、それが現実なので、感染するのだ。
感染したら
とにかくノロウィルスを出し尽くす
下痢止めはよくない
何か飲むとしたらビフィズス菌
熱があるようなら軽い解熱剤
それより大事なのは、
脱水になるといけないので、吐き気はあるとしても、スポーツドリンクのようなもので、水分と電解質を補充する
個人的には大建中湯をお湯に溶かして少しずつ一日中すする。
経口で入らないようなら電解質と水分を点滴。ついでにビタミン剤を混ぜる。
さて、ここまでが基礎知識だ。
家族の中でノロが発生したら、気をつけて対処すればそれでよい。
問題は学校や会社である。
誰かが感染していて、それをもらってしまうかもしれない。
たとえば、会社の共同トイレで、大便の便器に前のヒトが流し忘れたトイレットペーパーが残っていたことがある。
トイレを使おうと思って、まず流したところ、詰まってしまったらしく、
あっという間に、水があふれ出て、サンダルと靴下の一部が汚れてしまった。
ビル管理の人に話したら、トイレットペーパーを使いすぎると詰まるんですよと「私に」いう。
「私じゃないのに」と思いつつ、しかし、とにかく、汚れたサンダルと靴下を脱ぎたくて、その場を立ち去った。
そんな場合、かなり徹底的に、足と手を洗わないといけない。
そしてビル管理者はトイレの汚染地域全体を次亜塩素酸ナトリウム液で消毒しないといけない。
しかしたいていのビル管理者はそんな衛生知識はないから、
次の定期トイレ掃除の時まで放置する。
その間に、多分、感染が起こる。
こんな極端なことがなくても、
共同トイレで大便をするときには、
注意しないといけない。
考えてみると、たとえば「流すレバー」をさわったとして、
そのあとできちんと手洗いをしておけば、口にウィルスが入ることはないのだし、大丈夫なはず。
たいていは、手洗いをきちんと時間をかけてできているかが問題なのだ。
手を洗ったあとでトイレの出入り口のどこかにさわるなどというのは
まったく愚かなことで、トイレから出て、自分の部屋とか給水所で手を洗った方がいい。
そうでなければ、トイレの戸を開けっ放しにするか。
自動ドアなら問題ないけれど。
ヒトにだけ感染し犬も猫も関係ないなんてなんてこましゃくれたウィルスだろうかと思う。