ワード、エクセル、アクセス、パワーポイント、VBAなんかの時代が続いていて
もうそろそろクラウドの時代になって
いろいろと変化も出てきそうだが
いずれにしても我々は端末に向かって何かの作業をして
そのアウトプットを評価されている
仕事に気がのらないとき何をするかといえば
昔は爪を切ったりしていたものだが現代では
つまらないメールに返信していたりなどする
あきらかにそれは時間の無駄遣いなのだ
なにか仕事をしているように見えるが実際には爪を切っているのと変わらない
部下に回してもいい仕事なら早く回すことだ
その判断が遅いだけで時間を浪費する
人間の一日は24時間しかないのだからさっさと終わらせたほうがいい
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80/20%ルールといわれる
ひとつは、個人の評価はその人の大切な上位20%の業績によって80%評価されるというもの
重要論文が10個あってもその中の2個で決まってしまうのだ
もうひとつは、組織において20%の優秀な社員が組織の収益の80%を稼ぎ出すというもの
いずれにしても20%が実働して80%が実績となるわけだ
従って、個人としても組織としても、大切な20%を大切に処遇しなければならない
個人で言えば大切な20%にまず時間も能力も投資すべきだ
組織においても同様
そのことで収益の80%を確保できる
何がその大切な20%で、何がその他であるか、区別する目が必要になる
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有名なコヴィーの重要性と緊急性のマトリックスがある
1.重要かつ緊急
2.重要かつ非緊急
3.非重要かつ緊急
4.非重要かつ非緊急
だれでもまず1.重要かつ緊急を片付ける
そしてだれでも4.非重要かつ非緊急は手をつけない
それをやっているのはゴルフしかできない二代目のようなものである
私は何人か知っている
妻に馬鹿にされていてそれが悔しいらしい
それ以外は悔しくないらしいのでそれが不思議である
まず資源の20%が1.重要かつ緊急にあてられます
それは妥当です
その次の優先順位はどうでしょうか
つまらない人間は3.非重要かつ緊急に取り組んでしまいます
なぜなら片付けやすいからです
爪を切るようなものです
将来性のある人間は2.重要かつ非緊急に取り組みます
緊急ではないとは言うものの早く解決出来ればいいに決まっているのです
2.と3.のどちらを後回しにして、どちらを優先するか、
あるいはどちらを部下に回して、どちらを自分が実行するか、そこに違いが現れます
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というようにことがビジネスの世界では言われるわけです
これを精神科の世界に応用してみましょう
80/20%は、話の全部を同じ比重で聞く必要はないということです
20%が80%を教えてくれるのです
どれが20%なのかを知ればいいだけなのです
解決についてもポイントを絞ることができます
20%がうまくいけば80%が達成できます
問題はその20%がどこにあるかを正確に指し示すことです
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またコヴィーのマトリックスも応用できます
患者さんの問題が
1.重要かつ緊急 という場合、当然どの医者も対応します
しかし
2.重要かつ非緊急
と
3.非重要かつ緊急
のどちらを優先して対応するかは考えなくてはなりません
医者という仕事の性質上、命に関わる緊急性については、最優先になりますが、
それ以外の緊急性については重要性との関係で
2.か3.かという対立が発生します
本質論を言うなら、2.重要かつ非緊急を優先すべきなのです。
しかし多くの場合、2.重要かつ非緊急の問題は難しい場合が多い
それに比較すると3.非重要かつ緊急という問題は、ある意味でルーチンである場合も多いわけです
「非緊急だけれども重要」という判断は高度な臨床的判断であり、簡単なものではありません。
そしてその解決は更に難しいのです。
従って、後回しにしたくなるものなのです。
このようなプロセスが繰り返される結果として
緊急だが非重要な患者の問題を扱うことにだけ慣れてしまい
非緊急だが重要な問題を後回しにする習慣ができてしまいます
緊急事態に介入することは医師の大切な役目です
それは否定しません
しかしながら非緊急だが重要な問題もたくさんあります
その場合患者はいつまで待てばいいのでしょうか
緊急にならないと後回しにされるのでしょうか
重要であるが非緊急であるという場合は患者がそれだけ無理をしている場合が多い
無理を強いたままで後回しにしている
大切だから先にしているのではなくて
解決しやすいから先にしているのが現実なのだと思う
緊急の外観を呈していないけれども実は重要である問題について
優先して取り上げて解決しないといけない
一人の患者の内部でも同じである
緊急性に目眩ましされて重要性を見落としてしたのではよくない