ラブハラスメントという記事があり、
恋愛至上社会が恋愛弱者に対して与える精神的苦痛と説明されている。
恋愛や性の勝ち組が負け組みに対して、
おもに酒席などで、
「負け組」が望んでも得られぬような話題、
あるいは耳にしたくもないような露骨な話題を持ち出して、
精神的苦痛を与えるというもの。
「恋愛ほど素晴らしいものはない」
「誰でも努力次第で恋愛はできる」
という価値観を信じて疑わない「勝ち組」が、
「負け組」を追い詰める。
「誰でも努力次第で恋愛はできる」という命題は、
言い換えれば「恋愛ができない者は努力が足りない」ということになり、
「負け組」の苦悩の責めを人格に帰着させ、
二重の責め苦を負わせていることになる。
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こうしてみると、
うつになって苦痛を感じ、
お説教されて二重に苦しむという、
うつ病の人に似ていないでもない。
勤勉が破綻すれば価値がないとみなされている小社会での苦痛。
勤勉を価値としない小社会へ移動するのも、
生き延びる手段であると思う。
勤勉やプロテスタンティズムといえば聞こえは良いが、
強欲と言っても間違いではないかもしれない。
グローバル・スタンダード。