08/06/30 未承認薬使用問題検討会議 第17回議事録第17回未承認薬使用問題検討会議議事録 日 時:平成20年6月30日(月)13:57~15:06 場 所:はあといん乃木坂 フルール 出席委員:堀田委員、井上委員、大塚委員、川西委員、後藤委員、佐川委員、 藤原(久)委員、藤原(康)委員、吉田委員、浜田委員、○審査管理課長 ちょっと早うございますけれども、先生方、おそろいでございますので、ただ今から第17回の未承認薬使用問題検討会議を始めさせていただきたいと思います。 本日の構成員の先生方の出席状況についてご報告申し上げます。10名の先生にご出席いただいております。岩佐先生、久保先生、樋口先生からはご欠席という連絡をいただいております。 それでは、堀田先生、議事進行をよろしくお願い申し上げます。○堀田座長 それでは、ただ今から検討会議を始めたいと思います。 まず、本日の資料につきまして事務局から確認を行っていただきます。○事務局 本日の配布資料につきましては、議事次第及び座席表及び資料1、「未承認薬使用問題検討会議」における検討終了から6カ月以上経過後、治験が開始されていない品目について(照会の回答)、資料2、本年3月から5月に提出された要望書一覧、資料3、本年3月から5月に欧米4カ国で新たに承認された医薬品(類型1)、資料4、本検討会議で検討された医薬品のリストとなっております。 また参考資料として、参考資料1、開催要綱、参考資料2、構成員名簿、参考資料3、対象医薬品の類型、参考資料4、未承認薬を治験対象とする場合の考え方、参考資料5、ワーキンググループの設置について、参考資料6、本検討会議での検討状況を配布しております。その他、構成員の先生方の机の上には、本日、資料3に出てきます8品目の医薬品の欧米添付文書等につきまして、英文で大変恐縮ですけれども、コピーを置かせていただいております。ページ数も多く、英文ですけれども、傍聴されている方々の中でこの資料をご希望される方は恐縮ですが、会議終了後、事務局までお声をおかけください。 資料1につきまして別添1、2として企業からの回答を配布しております。こちらの詳細については後ほどご説明させていただきます。 以上です。○堀田座長 ありがとうございます。資料の欠落がありましたらお知らせください。特になければこのまま進めたいので、よろしいでしょうか。なお、発言していただくときは手元にマイクがありますので、それでご発言いただきますようにお願いします。 それでは、まず資料1をご覧ください。本検討会議で治験開始の検討要請中、あるいは開発企業を募集中である品目について、前回会議の後、進捗状況の報告について通知を発出することになっておりましたが、その報告をまとめた資料が配布されております。お手元です。これにつきまして、事務局から説明をお願いします。 なお、本日は前回の会議で、ワーキンググループに下ろしてさらに検討をすべき品目というのはないものですから、ここから始めさせていただくことになります。 よろしくお願いします。○事務局 それでは、資料1をご説明いたします。未承認薬使用問題検討会議で検討された後、本年2月の時点で6カ月以上、明確な進捗を認めない項目に対し、開発企業に対してその後の進捗状況を報告する旨、照会いたしました。 資料1に各企業からの回答をまとめて示しておりますのでご説明いたします。 11番、ストレプトゾシンは、国内導入に向けてライセンス交渉中であり、現在交渉の最中のため企業の名前は公表できないとのことです。 16番、クロファラビンは、総合機構及び関係学会との協議の下、治験開始の準備中でございます。 18番、ペグアスパラガーゼは、現在導入先と協議を行っており、11番のストレプトゾシンと同様に企業名の公表はできないとのことですが、厚生労働省からも導入先に早期の開発に協力するよう依頼を行っております。 19番、フェニル酪酸ナトリウムは、米国企業と導入に向けて交渉中でございます。 20番、オクスカルバゼピンは、国内開発に着手し、現在、開発計画を検討する段階であるとのことです。 24番、コニバプタン、25番、ニチシノンの詳細については、本日お配りしております別添資料にて後ほどご説明いたします。 29番、フォスフェニトインは、治験準備中で、今秋、開始の予定であるとのことです。 31番、デシタビンは、治験が開始され、現在治験実施中です。 34番、アレツムマブは、国内開発に着手し、現在開発計画を検討している段階であるとのことです。 35番、タルクは、医師主導治験の実施を予定しており、現在準備中であるとのことです。 36番、ボリノスタットは、治験準備中で、この夏には開始予定であるとのことです。 続きまして、24番、コニバプタン、25番、ニチシノンについてご説明いたします。 別添1の(1)をご覧ください。24番、コニバプタンについては「低ナトリウム血症」の治療薬で、2005年12月29日に米国で承認されたことを受け、本検討会議で取り上げられた品目でございます。その際のワーキンググループの結論は、お手元の別添資料の一番後ろのページをご覧ください。平成18年4月に開催されました第8回の本検討会議にて、「我が国における有効性、安全性を注意深く検討しつつ開発を進めるべき」との結論をいただいたところです。これは、同種同効薬である内服薬の塩酸モザバプタンがまもなく承認される見込みがあり、臨床現場のニーズはある程度、塩酸モザバプタンのほうで満たされる可能性があるものの、本品目が注射剤であることから、意識障害等のある患者さんにも投与できるというような利点が考えられたことから、慎重に有効性、安全性を注意深く検討しつつ、我が国においても開発を進めてよろしいのではないかとの結論になったものでございます。開発企業からの回答の2ページ目の中段以降に平成18年4月の検討会議からの勧告直後の同年7月に承認されました塩酸モザバプタン、フィズリン錠の処方動向が書かれております。それによりますと、平成18年中の塩酸モザバプタンの販売量は月当たり10錠程度であり、販売開始後2年弱が経過した2008年2月までの累計販売物量は214錠であったということです。これらを踏まえて、低ナトリウム血症の治療における本剤ニーズは限られており、開発を実施しない旨の回答が寄せられております。 続きまして、別添1の(2)をご覧ください。25番の品目のニチシノンについてご説明いたします。 本品は、「遺伝性高チロシン血症I型」の治療薬で、日本先天代謝異常学会より要望書が出されたことを受け、本検討会議にて取り上げた品目でございます。平成18年4月に開催されました第8回の本検討会議にて、「欧米臨床データをもって承認申請を認め、長期の製造販売後調査等で国内情報を収集すべき」とのご結論をいただいたところです。 現在、ニチシノンの適用となる国内患者数は1名のみです。この患者については10年間、無償提供によって本薬の治療を受けてきております。平成15年以降、新規の患者は報告されておらず、また本疾患は、生体肝移植を受けることで本薬の治療から離脱が可能です。これらを踏まえて、企業より自社による本薬の国内開発を行わない旨の回答が寄せられております。なお、現在、無償提供を行っている症例については、今後も継続して個人輸入の形態で提供を続ける予定であるとのことです。 資料1の説明は以上です。 事務局といたしましては、今回のように一定時間を置いて督促するなどの措置を行って開発の促進を図っていきたいと考えております。本日は特に、24番と25番の取り扱いについてご検討のほどよろしくお願いします。 以上です。○堀田座長 ありがとうございました。 これ以外のものについてはそれなりに進んでいる状況でありますが、治験が開始されていない品目ということを今回取り上げさせていただいた経緯であります。この24番と25番はあとでまとめて議論をさせていただくとして、それ以外のものについて何か確認すべきこと等ありますでしょうか。もしあったらご発言いただきたいと思います。まだ調整中というのが2件ございますが、ほぼ水面下では動きがあるという、そういうふうに理解していいですね。 いかがでしょうか。よろしいでしょうか。 それでは、24番、25番ですが、国内開発を断念ということに企業側からの意思表示がございました。最初のコニバプタンでありますけれども、この品目の検討をなされた18年の段階では同類薬はなかった状況でありました。その後、同類の内服薬が承認になったという状況であります。内服薬である程度、カバーできるのではないかという予測が当初からありましたが、もう一つは、実績的にかなりそれほどの患者数がないという状況で注射薬を開発するのは断念したいと、こういったことですが、何かご質問あるいはご意見いただけますでしょうか。よろしいでしょうか。ただ、この品目については、引き続き条件が整えばまた考える余地もあろうかというふうに思いますけれども、今のところ企業はそういう反応であるということであります。 ニチシノンについてはいかがでしょうか。これは現在、患者さんは1人、確か香川小児病院での患者さんが1人だけということで、たまたま香川小児病院は国立病院機構の病院なので状況も多少把握しておりますけれども、今後新規の患者さんがどんどん出てくるという状況でもなさそうということですね。この10年間に数例以下の程度の患者さんだというふうに聞いています。現状で無償提供が引き続き受けられる状況があるのと、生体肝移植をやることによって薬から離脱できる可能性もあると。この2つの理由から、今急いで開発をしなければいけない状況に差し迫っていないのではないかと、こういう状況であります。 いかがでしょうか。大塚先生、何かご意見。○大塚委員 非常にまれな病気ですので、私も全く経験はないんですけれども、今後そういう患者さんが出てきた場合に、必ず無償提供というような形でその方の治療というのは保証されるんでしょうか。○堀田座長 このケースの場合ですか。それとも、今後の問題としてでしょうか。○大塚委員 今後です。今後たまに、一定の割合で、めったにないですけれども、そういう患者さんが出てくるわけですよね、そうした場合に、たまたま香川小児病院の方はうまく治療されているとか、無償提供で患者さんご家族の負担がないということですけれども、今後はどうなるということになるんでしょうか。○堀田座長 その辺は、多分、別途、例えばコンパッショネートユースをどうするかというような議論が、一方でなされていますよね、課長さん。そういう枠組みの中で多分、議論されていると思いますが。○審査管理課長 会社の側から見ると、今後、10年間で1例しかなかった次の10年間というようなものを約束するというのはなかなかそれはまたできないんだろうと、正直思うわけでございます。もちろん、今、座長からもご発言がございましたように、いわゆるコンパッショネートユース的なものを考えろというような懇談会のご意見もいただいているところでありまして、そういうことも含め、また、現在ある制度としては、恐らく個人輸入の制度みたいなものをまた利用していくということになるんだろうと思いますけれども、正直、将来にわたって無償提供を約束せよというのも、なかなか役所からは言いにくいところじゃなかろうかというふうに考えるところでございます。○大塚委員 よく理解できるんですけれども、そのコンパッショネートユースで個人輸入というのがほかにも私も関わっている病気がありますけれども、結構高いんですよね。ですから、このお薬なんかどの程度のものなのか、値段が分かりませんが、一生飲み続けるというようなことになるわけですから、ちょっと大変だなというふうに思います。○堀田座長 ありがとうございます。そういった仕組みについては、また別の角度から検討していただくことにいたしまして、このケース、今の段階での取り扱いといたしましては、今のような形で提供も引き続き可能であるということを約束いただいているようでありますので、この段階では企業の意向を受け入れたいと思います。 なお、これでおしまいというわけではなくて、例えば患者の会とか、あるいは学会等から再度要望があれば、検討会の俎上に載せる道もありますので、その段階でまた検討させていただきたいというふうに思います。よろしいでしょうか。○藤原(久)委員 コニバプタンのことなんですけれども、これは循環器官系の心不全ということで、ちょっと発言させていただきますけれども、確かにこれはここに書いてあるように、こういうケースで意識障害が見られるような症例は確かにほとんどないので、経口投与できる薬があれば、会社側の判断でも妥当ではないかなという気がしますけれどもね。 もうしばらく様子を見ないと分からないと思います。○堀田座長 ありがとうございます。 ほかの先生も、大体そんなところでよろしいでしょうか。 それでは、コニバプタンにつきましても同様の扱いで、また要望等が出たり、状況が変わりましたら、その時点でまた取り上げさせていただきたいというふうに思います。 事務局のほうはそれでよろしいですか。 それでは、その方向で事務局のほうで作業を開始していただきたいと思います。 それでは、続きまして、この下の募集中というのを説明していただけますか。欄外に小さい字で書いてあるものです。○審査管理課長 この開発企業募集中の品目として38から41まで4品目ございます。この4品目につきましては、この検討会の中で、国内でも早く治験を始めるべき、それを通じて国内への提供を急ぐということで、ご意見を賜ったものでございます。しかしながら、正直申し上げて、今のところ、国内での開発あるいは国内での承認申請を引き受けてくれる企業が現れておりません。厚生労働省のホームページでも、これを掲げて、どなたかということを言っておりますし、私ども、講演する機会があるたびにその話をしておりますし、行政としては通知も出しておるところでございます。今後とも、これらの品目について国内で治験をやる、あるいはそれを通じて承認申請をやるというのをどこかの企業にお願いをしたいと思っておりますけれども、現段階までそういう努力をしている最中であるということを報告させていただきたいと考えているところでございます。 以上でございます。○堀田座長 ありがとうございました。なかなか難しいケースもあるということですが、国内に日本法人などの企業がないですかね。あるケースもあるんですかね。この辺はどうでしょう。○審査管理課長 国内には残念ながらない。さらには、もう古いといってはいけませんが、原価的にもどうも非常に安すぎるもので、ビジネスになかなか乗りにくいんだろうというふうに考えているわけですけれども、医療上の需要があるということでありますれば、もう少し我々頑張ってみます。その上で、改めてまたこの検討会においてご報告した上でご相談したいというふうに考えておりますが、今日はご報告だけにさせていただきたいと思います。○堀田座長 というわけで、国内企業を募集中でありますので、もし傍聴席の中でも、我こそはという企業等、あるいは医師主導をやってみようという方がございましたら、どうぞ、積極的にご参加いただきたいと思います。 それでは次に資料2のほうに移らせていただきます○事務局 それでは、事務局のほうからご説明申し上げます。資料2をご覧ください。 前回3月の会議の以降の平成20年3月から5月の間に、10成分にかかる未承認薬の早期承認に関わる要望書が提出されました。また、既承認の効能追加に関する要望についても、本検討会議の対象ではございませんが、資料2の2ページ目に参考としてまとめてございます。 では、要望のあった各薬剤の内容でございます。 まず、1番目、レベチラセタムでございます。成人のてんかん部分発作の適用に対する要望が提出されております。本品目については、昨年11月に日本てんかん学会様から要望書をいただいており、本年1月に開催されました第15回の本検討会議にて紹介させていただいたところです。その際はまだ治験実施中でしたが、今回、それらのデータを取りまとめ、申請準備を行う段階に入っており、年内の申請の予定で準備中とのことです。 2番目のアプレピタント、化学療法誘発の嘔気・嘔吐症の適用です。昨年、2007年7月に申請され、現在審査中です。今回は小児向けの薬剤の開発、効能追加の要望がなされたものです。 3番目のクロファラビン、小児急性リンパ性白血病の適用です。こちらは第6回の本会議に検討された品目ですが、先ほど資料1でもご説明いたしましたとおり、現在、総合機構、関係学会と協議しつつ、治験開始準備中と聞いております。 4番目のT-614(イグラチモド)ですけれども、こちらは2003年9月に申請され、現在審査中です。 5番目のラルテグラビルカリウムですけれども、こちらは先日、6月17日に開催されました薬事分科会にて審議され、その後、6月24日に承認された品目です。 6番目のアトモキセチン塩酸塩ですけれども、注意欠陥/多動性性障害の適用で、こちらも2007年6月に申請され、現在審査中です。 7番、8番はともに子宮頸がん予防を適用とするヒトパピローマウイルスワクチンです。それぞれ、2007年9月、2007年11月に申請され、現在審査中です。 9番のオマリズマブです。気管支喘息を適用とする品目ですけれども、2006年5月に申請され、現在審査中です。 最後、10番のスガマデクスナトリウムですけれども、こちらは筋弛緩薬の拮抗薬です。2007年12月に申請され、現在審査中です。 以上でございますけれども、これらの薬品につきまして、いずれも既に対応が進んでおります。ワーキンググループで詳しい検討をするべきものがあるかどうかについてご意見をいただきたいと思います。 以上でございます。○堀田座長 ありがとうございました。 それでは、先生方のご検討をお願いします。ご発言のある方、よろしくお願いします。いずれも治験中、準備中等で、全く対応がないものはないということのようでありますね。この中で、特に進めるべき、あるいは何か問題がありましたら、よろしくお願いします。大塚先生。○大塚委員 6番のアトモキセチン塩酸塩について、現場の声と申しますか、小児神経科医の立場としてお願いしたいということがございます。 これは、ここにありますようにAD/HDの薬なんですけれども、文部科学省の調査では子どもの2.5%にAD/HDの人がいるということになっております。その人たち皆さんが薬物療法を受けるというわけではありませんが、そういう対象になる子どもたちというのは相当数に上るということになります。 第一選択薬はメチルフェニデイトですが、昨年来いろいろ出来事がございまして、メチルフェニデイトは長い間、正式な適用をもって使うということができなかったんですけれども、コンサータ錠というのを承認していただきまして、今年になって正式な治療ができるようになったわけです。 しかし、現場といたしましてはまだこれだけでは全く不十分であるというような声がありまして、そのことがこういう要請ということになった背景と思われます。と申しますのが、諸外国では、AD/HDの治療薬としてメチルフェニデイト以外に、ここにありますアトモキセチン、また中枢神経の刺激薬であるアンフェタミン系統の薬が承認されております。AD/HDの中には様々な特性を持ったものがございますので、その特性に合わせた治療を行っていきたいというようなことがあるからであります。 このアトモキセチンの最大の特徴は、中枢神経の刺激薬ではありませんので、アディクションとか乱用という面に関しては、そういう危険が非常に少ないということがあります。もう一つの特徴は、作用時間が非常に長いので、そういう意味では長く効く必要のある患者さんには使いやすいというようなことがございます。 諸外国のAD/HDの治療ガイドラインでも、アトモキセチンはメチルフェニデイトと並んで第一選択薬というふうに位置づけられている薬です。中でもどういうAD/HDの人に、第一選択として使うべきであるかということに関しましては、運動性のチック、トウレット症候群というような難治なチックがございますが、そういうものを併存する患者さん、不安障害を併存する患者さん、それから薬物依存とか乱用の危険が心配されるような患者さん、また、夜になっても一日、朝、飲みますとそれが18時間効きますので、夜になっても効果が持続するような必要があるような、そういう年長の子どもさんというような人たちは、メチルフェニデイトよりもアトモキセチンのほうが選択の順位が高くなるというようなことがあります。 そういうようなことですので、諸外国では、複数のお薬がAD/HDの子どもさんの特性に合わせて使えるという状況ですので、1つコンサータを承認していただきましたら、ぜひともこちらの薬も現場では待ち望まれているということでございますので、よろしくお願いいたします。○堀田座長 ありがとうございます。 先ほど伺いますと、ヨーロッパのほうでは2004年、FDAは2002年ということで、海外では承認されて、第一選択として使われているということであります。こういった要望につきましては、総合機構のほうには届いていますよね。ここだけではなくて、そういう形で届いていますので、審査については粛々と行っていただいているものと考えています。 ほかにいかがでしょうか。川西先生。○川西委員 これはお聞きしにくい部分があるのかもしれませんけれども、この4番で、これが2003年9月申請となって、ここの表現が承認申請中、そのほかは承認審査中という表現になっていますが、これは何か事情があるのでしょうか。○堀田座長 その辺、事務局で答えられる範囲でちょっとコメントしていただけますか。○審査管理課長 審査中、どのようなやりとりがされているのかというのは、基本的にお答えしない。いろんな株への影響でございますとか、いろんな影響が現実に起きておりますので、そうでございますけれども、端的に申し上げますと、今、幾ら遅い遅いと言われる承認審査におきましても、2年では少なくとも決着がついておるわけでございます。これは2003年ということになっておるわけでございますので、かなり大きな点、有効性、安全性の基本にわたる点について追加資料をとってもらったり、企業の側とディスカッションをしているというような状況、かなり大きな承認の可否の基本をめぐるようなところでディスカッションをしていると。なお、このものにつきましては、欧米でも承認されておりませんし、恐らく承認申請されているのも我が国だけだろうというふうに考えてございます。 以上でございます。○堀田座長 というようなことで、ちょっと難航しているという状況です。○川西委員 ご説明できないのは分かります。それで、これはこの資料で承認申請中と承認審査中というのは何か意味の違いがあるのでしょうか。○事務局 事務局よりお答えします。完全なミスでございますので、ホームページに掲載する際には「審査中」に書き直させていただきます。失礼いたしました。○堀田座長 ありがとうございます。 ほかの品目で何かご発言いただくようなものがありますでしょうか。抗HIV薬についてはこの検討会で検討するまでもなく承認という形になりますので、そのラインに乗っていただいております。ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。 今の品目以外は審査期間が大体1年から、2年というところにあり、出口に近いものがあるというふうな理解でよろしいかと思います。 それでは、今の大塚先生のご発言もお伝え願います。よろしくお願いします。 今回の資料2の品目でワーキンググループで検討をさらにすべきだというものについては特にないという結論でよろしいでしょうか。 あと、資料2の追加の部分で、小さい字で書いてあるところに何か特別にご発言があれば、承りたいと思いますがいかがでしょうか。適用の効能効果の追加に関するものですので、直接この検討会での議題にはなりにくいものですが、特別にご発言があればお伝えしておきたいと思います。よろしいでしょうか。 特になければ、それでは資料3のほうにまいります。本年の3月から5月の間に欧米4カ国のいずれかの国で新たに承認された品目が8成分ありますが、これの検討に入りたいと思います。 それでは事務局のほうから、まず説明していただきます。○事務局 それでは、ご説明申し上げます。前回の報告以降であります3月から5月の3カ月に欧米4カ国のいずれかの国で新たに承認された品目は、資料3に記載がございます8品目でございます。 まず、1番目のデスベンラファキシンは、効能効果が大うつ病性障害のセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬でございます。現在、国内では治験実施中と聞いております。 2番目のベンダムスチンですが、こちらは慢性リンパ性白血病効能効果とする注射剤でございます。現在、国内では治験実施中と聞いております。 ページをおめくりいただきまして、3番目、ダビガトランでございます。膝や股関節の待機的全人工関節弛緩術後の深部静脈血栓症の一次予防を効能効果とする内服剤でございます。国内では、第三相試験の実施中と聞いております。 4番目のレガデノソンですが、こちらは薬理学的な作用によって負荷をかけることにより、適正な運動負荷を耐えられないような患者様における心筋シンチグラムを行う際の検査薬です。同種同効薬の検査薬が既に国内で承認済みでございます。 ページをおめくりいただきまして5番目、PEG化をしましたセルトリズマブでございます。中等度から重度のクローン病の症状緩和を効能効果とする注射剤です。国内では2009年の初めを目標に申請準備中と聞いております。 6番目のメチルトレキソンですが、下剤で十分な効果がないオピオイド誘発性の便秘に対する効能効果を持つ注射剤の品目です。国内開発は現在ございません。 次で最後のページになります。7番目、フェブキソスタットでございます。慢性高尿酸血症を効能効果とする内服剤です。国内では現在申請準備中と聞いております。 最後の8番、アルビモパンですが、こちらは大腸、小腸の切除術後の消化管の運動回復の短縮を効能効果とする内服剤です。国内では現在治験実施中と聞いております。 以上の8品目ですけれども、重篤な適応疾患が対象の品目もございますが、国内の開発の状況、類薬の存在から本検討会議の対象に相当するかどうか、現段階では事務局としてはワーキンググループで詳しい検討を行う必要はないと考えておりますけれども、先生方のご意見を賜りたいと存じます。よろしくお願いします。○堀田座長 ありがとうございます。 ここで取り上げるべきものというのは疾患の重篤性、緊急性、代替薬がないとかいうことでもって、特別にワーキンググループで検討、もしくはそれを待つまでもなく進めるべきだというご意見があれば、そういったものを取り上げていくことになりますので、ご確認いただきたいと思います。 それでは、成分別に順番に行いたいと思います。まず、第1の成分でデスベンラファキシン、これはいかがでしょうか。セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬ということになっております。これは既に第1相試験が終わって第2相試験の途中にあると、準備中ということのようであります。これは通常どおりやっていただくということでよろしければそうしたいと思います。 その次の第2成分ですが、ベンダムスチン、これも現在、海外で承認された効能効果の適応は慢性リンパ性白血病でありますが、国内での開発自体は低悪性度のB細胞性非ホジキンリンパ腫とマントル細胞リンパ腫を対象に第2相に入るところであるという状況であります。これはいかがでしょうか。 藤原先生、何か。○藤原(康)委員 治験中ですので別に。○堀田座長 ということで、予定どおり進めていただくということになるかと思います。 それでは、その次ですね。ダビガトランについてはいかがでしょうか。これも疾患の致死的な重篤性は特になくて、同種同効薬がありとなっております。いかがでしょうか。 この物も第3相試験が実施中であります。特にご意見がなければ予定どおり進行していただくということにしたいと思います。 それでは、4番目のレガデノソン、これはいかがでしょうか。これは、どちらかというと検査薬に入るものですね、治療薬ではないのでありますが。これも同種同効薬としてはアデノスキャンという検査薬が既に出ているというものであります。これはよろしいでしょうか。この検討会にはちょっとなじまないと思います。 それでは、5番目ですが、PEG化したセルトリズマブはいかがでしょうか。これはクローン病の治療薬ですね。TNF-αに対する抗体でありますが、いかがでしょうか。これは今、もう既に申請準備中ということですから、治験は終了しているということでよろしいですね。2009年の初めまでに申請予定ということですので、これは企業でなるべく早く進めていただくようにということだと思います。 川西先生。○川西委員 資料に関してちょっと質問なんですけれども、「適応疾患に対する分子標的薬はなし」というふうに表現されていますけれども、確かにクローン病の病因というのがはっきりしてないけれども、ある種、分子標的薬と言えなくもないと思うんですけれども、これはどういう表現として書いたんでしょうか。○事務局 こちらは医療上の有用性について類薬、例えば6番を見ていただくと類薬に緩下剤というのがあるということで、クローン病の類薬に関してはステロイドであるとかいくつかあると。こちらの薬はクローン病の疾患に対する分子標的薬という形になっておりますので、そういった薬理作用でクローン病に対する治療薬はないというふうに思って書いてしまったんですけれども、あるということですので訂正させていただきます。大変申しわけありませんでした。○堀田座長 よろしいですか。○川西委員 私自身は、これは非常に構造的に見てもおもしろい薬なんですが、今回取り上げるとしたらこれくらいかなと思ってきたんですけれども、ちょっとこれ、実はEUで、恐らく今、サスペンドというか、リジェクトという状態に、FDAは認めたんですけれども、EUはいくつかその、これは恐らく投与間隔が非常に長くてもいいということがあって、恐らく患者さんにとって利便性はあるんだけれども、有効性に関してちょっとEUのほうで疑義があるということ。それから、恐らくセーフティに関してもきちんとしたデータがとられていないというような理由だったと思いますけれども、その辺、FDAは認めたんですけれども、EUはいまだにちょっと疑問を呈していますから、日本でもその辺はきちんとした審査でやればいいんじゃないかというふうに思います。○堀田座長 ありがとうございました、貴重な情報をいただきました。 そうしますと、これは現在申請準備中ということですので、その辺も含めて企業のほうで慎重に進めていただくということになろうかと思います。よろしいでしょうか。 それでは、6番目のメチルトレキソンについてはいかがでしょうか。これはオピオイドの受容体阻害作用を持つということで、抗便秘作用があるということです。最近、日本でも緩和医療でオピオイドの使用量が大分増えてまいりましたけれども、それでも欧米よりはまだ少ないと言われております。恐らく、今後こういったオピオイド誘発性の便秘といったものがもっと問題になってくる可能性はあると思います。 藤原先生もしくは吉田先生、何かこの辺についてご意見をいただけますか。○藤原(康)委員 皮下注ですし、通常の坐薬とか経口剤と比べて、別の投与経路というのは結構、重宝はするものなのかなという気はいたしました。ただ、緩和医療の領域には、緩和医療学会さんとかがいろいろ検討依頼を出してくれるといいと思うんですけれども、適応外使用薬が山のようにあって、抗てんかん薬が抗がん剤の副作用のしびれに効くとか、いろんな薬があるので、その辺も整理して、何かどこかで学会さんとかに整理してもらえればもう少し検討しやすいかなと思うんです。このくすりも早晩、このまま流して放っておくと、海外では使われるけれども日本では使えないというような薬のリストの1つに加わるような危険性も危惧いたします。○堀田座長 そうですね。今のところまだ大きな問題になっていませんけれども、恐らくオピオイドの使用量がどんどん増えてくる時代になってくると、もっともっと問題が前面に出てくるかと思います。 吉田先生、どうですか。○吉田委員 今、現在、緩和のほうでオピオイドに関していろいろな剤型も含めて申請があって、薬が増えていますよね。そんな時ですから、こういった薬剤による有害事象対策とかということも、一応併せて考えておかないといけないかなというふうに思います。○堀田座長 ということは、今ここで取り上げなくてもいいということですか。それとも、これは検討会にゆだねて、もう少し評価をして出してもらったほうがいいか、どちらでしょう。 藤原先生。○藤原(康)委員 一応、評価したほうがいいように思いますけれども、ワーキンググループで。○堀田座長 ほかの先生はいかがですか。よろしいですか。 それでは、このメチルトレキソンにつきましては、ワーキンググループで検討をして報告をしていただくということにしたいと思います。 これの関連で、8番は同じようにオピオイド受容体阻害作用があるんですが、これは、ちょっと飛びますけれども、術後の腸管機能の回復ということであります。これはオピオイドの便秘には使用しないということですよね。これはたしか7日間しか使えないので、それではオピオイドのときには余り使い勝手がよくないなというふうにちょっと思いましたけれども。これはまた後にしましょう。 それでは、この6番につきましては今言ったような形にしたいと思います。 その次、7番ですね。フェブキソスタット、これにつきましてはいかがでしょうか。高尿酸血症で尿酸になる代謝経路の手前のところのキサンチンオキシダーゼを阻害するという作用ですが、似たような薬に普通はアルプリノールがございますけれども、作用経路は若干違う、非プリン系の阻害剤だというふうに聞いております。これはいかがでしょうか。アルプリノールがとりあえずあるので非常に困るということではないとは思いますが、それとの比較試験でアルプリノールよりも有効性が高かったというようなデータが論文化はされているようですね。よろしいでしょうか。 特にご発言がなければ、現在申請準備中という治験終了の段階でありますので、早く申請していただくようにしたいと思います。 先ほどの最後の8番でございますが、アルビモパン、これがオピオイド受容体阻害作用がある薬でありますけれども、これはオピオイドでの便秘ではなくて、術後の消化管の機能回復と、こういった適応症であります。いかがでしょうか。これも重篤性や緊急性という意味では、ここで取り上げるべきかどうかという点がちょっと違うのかなという気がします。よろしいでしょうか。 特にこれを進めるべきだというご意見がなければ、これについては通常どおり、第3相試験を進めていただくようにしたいと思います。 何か事務局のほうで。○事務局 事務局のほうから1点、6番の先ほどワーキンググループに上げてはどうかという形でおっしゃられたメチルトレキソンについてですけれども、申しわけございません、参考資料の4番をご覧ください。こちらのほうで、本検討会議で対象とする未承認薬の考え方というところを示させていただいております。ご議論の中で確かに緩和医療の問題であるとか、今後、使用が増えるであろうオピオイドというところを踏まえまして、本品目もということでしたけれども、ちょっとやはり生命に重大な影響があるか、致死的な疾患であるかどうかとか、病気の進行が不可逆であるかどうかとかいうことを考えますと、ちょっと該当するか否かという形で言われますと、ワーキングに上げるという形で、ワーキングで実際に検討していただくには、ちょっと当てはまらないのかな、もしくはちょっと、タイミングの問題でもありますけれども、当てはまらないのかなという形で考えております。○堀田座長 確かにそうですね。重篤性、緊急性、代替薬があるかないかという、そういう意味合いで言うと、ちょっと違うと言えば違いますので、こういうのが入ってくると事務局としても大変だという、対応が困難というのもありますね。○吉田委員 確かに病気というか適応症としてはそうだけれども、その適応症で使う患者さんは、「生命に重篤な影響のある患者さんで、病気の進行が不可逆的で日常生活に著しい影響を及ぼしている患者さん」ですから、まさにこのカテゴリーの中に入っちゃうことになるので、そこのところをどうするかだと思うんですね。確かに、たかだか便秘だけれども、その便秘の由来がそういう病気の治療によって出ているので、規準を余りに厳しく適用するというような、そういう整理でやるとちょっと血も涙もないかなという気もするんですけれども。○堀田座長 というご意見もありますが、この件に関しては、確かにこの薬の適応として重篤か緊急性かということですが、患者さん自身はオピオイドを使わなきゃいけないというがん患者のかなり進行した人が対象になりますので、残された時間は短いという意味では、やっぱり吉田先生がおっしゃったようなことがあるわけですね。 何かご意見、ほかに。そうじゃないという意見は。どうですか。課長さん。○審査管理課長 座長のご発言、あるいは吉田委員、藤原委員のご発言を踏まえて考えますと、この緩和医療、特にオピオイドを使った場合の便秘を中心にどのような薬が今、治験中で申請が出ているのかというのを一回我々調べますし、また、学会の先生とも連絡を取ってどういう状況なのか、一度整理をして次回の検討会議にご報告して、今、吉田委員から血も涙もないと言われたわけでございますけれども、暖かみのある審議をしていただきたいと考えておりますので、そういうことでよろしければ我々作業をして、次回の検討会議に現在の申請あるいは治験の状況、さらには学会としての有識者のお考えについてご披露し、検討材料を提供したいというふうに考えますけれども、いかがでございましょうか。○堀田座長 ありがとうございます。そのようで、よろしいですか。後藤先生、よろしいですか。井上先生。浜田先生もいいですか。 藤原先生。○藤原(久)委員 この疾患の重篤性についてというところなんですけれども、例えば、資料3の3番目のダビガトランというのが、これは深部静脈血栓症だけれども、「必ずしも致死的な疾病ではない」と書いてありますよね。これ、この深部静脈血栓症をこういう形で分類したというのはだれがしているんですか。○事務局 重篤性についての評価をどこがしているかというご質問ですか。これは疾病を見て、もう事務局のほうで分類しております。○藤原(久)委員 事務局でやっているわけでしょう。そうすると、必ずしも致死的な疾患ではないというのはどういう基準で言っているのかなと思うんですよね。深部静脈血栓症というのは死ぬときがありますよね、肺梗塞で。私は循環器なんですけれども、循環器の場合は深部静脈血栓症の場合でもかなり重篤な、もちろん死亡率はそんな高くないですよ。だけれども、がんでも死亡率100%なんてあり得ないので、だからどういった基準でこういう判断をしているのかなと思うんですけれどもね。○事務局 先ほどご紹介させていただきました参考資料4の考え方が1つの目安になろうかとは考えております。あと、先ほど先生がおっしゃられましたように、ある程度コントロールができる、もしくはそういう状態にならないようにある程度予防的な措置とかいうのが充実してきつつあるようなものについては、必ずしも致死的な疾病ではないというような評価にさせていただいております。○審査管理課長 これは非常に難しいんだと思うんです。すなわち、先生がおっしゃるように肺塞栓症が出ると致死的な疾患を伴うと。それの一次予防というのをどう考えるのかということになると思うんです。 いずれにいたしましても、先生、この資料の丸印がついたところ、すなわち、適応疾病の重篤性、医療上の有用性、あるいは、特にこの2つについては事務局で出しております整理の案でございますから、これにそんなに深くこだわっていただく必要はないと思います。むしろここは致死的な疾患として考えたほうがいいんじゃないかということで、あくまでも事務局で出してある整理の案でございますから、そこはご自由にディスカッションいただければと思います。 ただ、恐らく事務局の一員として申し上げますと、深部静脈血栓症の一次予防、この一次予防というのをどうとらえるかというところだったんだろうと思います。逆に申し上げますと、起きた肺塞栓を治療するということであれば、まさしくだれが見ても致死的な疾患だということなんだろうと思いますけれども、その一次予防をどうとらえるかということで、先生のお考えと事務局の整理の間に若干のそごがあったということなんだろうと思いますし、今後ともそういうことというのは、事務局はもっとそごがないように努めますけれども、そごがあることもあるんだろうと思います。ご自由にディスカッションしていただければと思います。○堀田座長 ありがとうございます。これはあくまで事務局が出した資料として、その討論の材料でありますので、それでも事務局としては頭をひねって分類した上で提案して、それに基づいて議論していただいて、必要であればその表現を変えることもあり得るということはあります。 それでは、佐川先生よろしいですか。○佐川委員 はい、オーケーです。○堀田座長 それでは、この品目につきましては、先ほど6番目のメチルトレキソンにつきましては学会等の状況、あるいはほかの類薬の開発状況を一度調査していただいて、次回に報告していただくということにしたいと思います。ありがとうございました。 それでは、その次ですね。資料4、これまでの検討会議で検討品目の現在までの対応状況につきましてまとめた表がお手元にあるかと思います。事務局のほうから説明をお願いします。○事務局 それでは、資料4に基づき、前回よりも進捗があった品目についてご説明申し上げます。 前回から動きがあったもの、まず6番、ジアゾキサイドですけれども、こちらは4月16日に承認され、6月13日に薬価収載となりました。 8番目のセツキシマブですが、こちらは5月23日の部会審議の後、6月17日の薬事分科会にて報告をされました。 12番のガルスルファーゼは、3月28日に承認され、4月11日に薬価収載されました。 13番目のイブリツモマブチウキセタンは、1月25日に承認されておりましたが、6月13日に薬価収載となりました。 15番のリファブチンですが、こちらは5月23日の部会審議の後、6月17日の薬事分科会にて報告されました。 27番目のスニチニブは、4月16日に承認され、6月13日に薬価収載されました。 28番のソラフェニブは、1月25日に承認されておりましたが、4月18日に薬価収載となりました。 30番のディフェラシロクスは、4月16日に承認され、6月13日に薬価収載となりました。 最後、46番目のヒトヘミンですけれども、前回第16回の検討会議でワーキンググループからの報告をさせていた品目としてリストに追加いたしました。現在、導入先と協議中であり、本省からも導入先に対し早期開発への協力を依頼したところです。 最後にもう一点、37番のテルビブジンについてでございます。本品は第12回の検討会議にて、開発状況を見守るべきとされた品目です。この品目については現在3種類の拡散アナログ製剤が使用可能な状況で、4番目の治療薬として医療上の必要性こそあると考えるものの、急務として本検討会議で取り上げるものではないというふうにされたものです。事務局の手違いで資料4のリストにこれまで掲載をしておりましたが、以上のような状況ですので、次回以降、この品目については削除させていただきたいと考えております。申しわけございませんでした。 以上です。○堀田座長 ありがとうございました。着々と承認、もしくは薬価収載に至ったというのを報告していただきましたけれども、全体を通じて何か、これはどうなっているんだというようなことがありましたらご発言いただきたいのですが、いかがでしょうか。 今日は円グラフが出ていませんけれども、大分これでまた円グラフが片付いたもののほうに動きましたですね。○事務局 円グラフのほうは、資料としてではなくて参考資料のほうの後ろのほうにつけさせていただいております。参考資料の一番最後の6番目に。○堀田座長 ありますね、一番後ろのページにありますね。参考資料6であります。説明してください。○事務局 参考資料6をご覧ください。現在の状況を踏まえまして円グラフのほうを更新しております。すみません、大変失礼しております。数字のほうで少し間違いがございます。訂正をお願いいたします。右側の円グラフの白いところ18となっておりますけれども、大変失礼いたしました、16に訂正をお願いします。それから、続きまして、今7となっておりますところを9でお願いいたします。失礼いたしました。いただいたように、治験実施中、準備中、もしくは承認済みというものが今回、少しずつではございますけれども増加しております。 以上でございます。○堀田座長 ありがとうございます。 17年1月のころから比べますと、最初は当然ですが、承認審査中のものは非常に少なかったんですが、最近は非常に承認済みもしくは審査中のところが増えてきているという状況です。新しい事案もそろそろ追加されてきますのでこれ全部はゼロにはならないのですが、進行状況を時々、こういう形で皆様にお示ししたいというふうに思っております。 何かご発言ありますでしょうか。川西先生。○川西委員 ちょっと小さいことなんですけれども、この円グラフですが、左側と右側の印が対応していないみたいですね。これは一般的に広報するときは対応させておいたほうがきっといいと思います。○事務局 大変申しわけございません。項目の色が一致していないということかと、そういうご指摘かと思いますので、ちょっと分かりにくいので、次回以降は修正したものを対応した状況に直して展示したいと思います。申しわけございませんでした。○堀田座長 ほかにいかがでしょうか。何かご指摘いただく、あるいはこういう資料も用意してほしいというようなことがありましたら、それでもよろしいかと思います。 藤原先生。○藤原(康)委員 先ほどから、小児領域で国内に1例とか2例とかという方々、代謝疾患とかでいらっしゃると思うんですけれども、こういう患者さんに自己負担を求めるか無償提供を企業からするかというので、多分企業さんは非常に悩まれるところが多いと思うんですけれども、1つお聞きしたいのは、小児の適用外使用の検討会みたいなのか、審査管理課が主催でやっていらっしゃるのを前、聞いたような気もするんですけれども、どういうふうな薬が、小児の中で見直されているのかというのをちょっと教えていただきたいのと、実際こういう営業的にペイしない品目というのは、これから先10年も20年もずっと変わらずコンスタントに10年に1人とかという割合で出てくると思うんですけれども、そういう方々に対して、例えば治験拠点病院でもいいですし、スーパー特区でもいいですし、小児学会が指定された病院でもいいんですけれども、昔、熱帯病なんかの場合は医科研でその薬を管理して提供するというようなことをされていたと思うんですけれども、そのようなシステムを、例えば成育医療センターにそういう管理する場所を置いて、無償提供が難しいなら、浄財を皆さんから集めて集約してそこでお金を払って買ってストックしておいて提供するとか、何らかの大きな仕組みというのを考えておかないと、いつまでも永遠にこれを繰り返していくだけのような気がするんですけれども、何か考えていらっしゃるのかというのをお聞きしたい。2点です。○堀田座長 じゃ、課長さんからお願いします。○審査管理課長 まず、最初の小児のいわゆる効能追加の点については、小児薬物療法検討会なる有識者からなる検討会を設けたところでございます。関係学会からのご意見を聴取し、当初、確か8薬剤についてその検討会で議論をするということにさせていただいたことがございます。そのうち、アセトアミノフェンの解熱の問題、メトトレキサートの若年性リウマチ、さらにはボトックスのボツリヌスの効能追加、この3つについてたしかほぼ終えていると。残りの品目について、今、ワーキンググループ等での議論をお願いしているところでございます。 2番目の問題については、何も小児に限らず恐らくいろんなところで、非常にまれな疾患についてのご指摘なんだろうと思います。すなわち、端的に申し上げますと、ビジネスベースにはなかなか、少なくとも国内では乗り得ないというようなものをどうするかという幅広い議論なんだろうと思います。その例として、今日議論いただいた品目でありますとか、あるいは熱帯病とかいうのが議論されたところでございます。 今、ご指摘のような例えば浄財を集めてとか、あるいは熱帯病で研究班方式をとったとか、あるいは法的に申し上げますと、座長がおっしゃったようなコンパッショネートユース的なものを考えるにしても、恐らくは衛生規制の限界みたいなものもあって、それと今、藤原委員ご指摘の患者負担の問題はどうするかとか、恐らくこれは正解がなかなか構築しにくい分野なんだろうと思いますけれども、幸いにして研究開発等をどうするかとか、あるいは全体のそういった難病の治療の中でどういう枠組みをするかとか、いろんな関係部局とまた相談したいと思っておりますけれども、今、衛生部局として考えておりますのは、コンパッショネートユース的な風穴と申しますか、1つの枠組みを設けるのかなとは考えておりますけれども、今のご指摘は、その上に立ってさらに経済的な負担をどうするかということも入っているかと思いますので、それだけでは答えにならないなと思いながら、お答え申し上げているところでございます。 以上です。○堀田座長 藤原先生、いいですか。 こういった枠組みは、ちょっと普通の開発とか、企業ベースで開発するとかいうのにはなじまない、あるいはそれではなかなか見積もっても出てこないというものもあるわけですから、それはそれで別の枠組みで日本に必要な患者さんがいる限りは提供するシステムをつくるように考えていただきたいという要望ですね。 ほかに何か先生方からご意見はございますでしょうか。よろしいですか。 それでは、今日は、ちょっと早めに終わりますけれども、用意した議題は以上でありますので、特にご意見がなければここまでにしたいと思います。 それでは、事務局のほうからご案内をお願いします。 ちょっと、藤原先生。○藤原(久)委員 眼科の治療薬、眼科の網膜のいろんな糖尿病性網膜症とか、網膜黄斑変性症とか、ああいったものもこの中に入れてもいいんですかね。いろいろ聞いてみると、余り商売にならないらしいんですよね、眼科の薬というのは。だから、メーカーもほとんどやろうとしないみたいらしいんですけれどもね。だけれども、実際に目が見えなくなるということは大変なことだと思うんですけれどもね。○堀田座長 例えば、先生のおっしゃっているのはアバスチンのなんかの少量を使うやつですか。○藤原(久)委員 そうそう、ええ。○堀田座長 アバスチンですよね。あれは同類薬の治験が始まっていると聞いていますけれどもね。○事務局 例えば、加齢性黄斑変性症等の疾患で失明につながるような場合であれば、全身的には重篤ではないですけれども、失明という重大な転機になるものであれば、先ほどの参考資料4の(1)の重大な影響という部分になるので、ここの会の品目にもなろうかと思います。○堀田座長 アバスチンそのものではないかもしれませんが、同様なものを局注して使うような形での、進んでいるというふうに聞いていましたが、ちょっと分かりませんか。○事務局 黄斑変性症で眼球のほうに注射を打つというものが、先日の6月17日の薬事分科会で報告になっておりますので、そういった品目についてもまもなく承認ということで、そういうお薬は確かにございます。○堀田座長 前の会議で樋口先生にご質問を受けたんですけれども、重篤性というのは、必ずしも致死性でないといかんというわけではなくて、重大な身体的に影響を及ぼすものということでもよろしいかということです。○事務局 申しわけありません。先ほど(1)というふうに申してしまったんですけれども、(1)の(2)の病気の進行が不可逆的で日常生活に著しい影響を及ぼす疾患ということで、そちらのほうの範疇に入るかと思います。訂正いたします。申しわけありませんでした。○堀田座長 ほか、よろしかったですか。 それでは、最後に事務局のほうからご案内をお願いします。○事務局 本日はお忙しいところ、どうもありがとうございました。次回の会議は既にご案内のように、9月29日月曜日午後2時より開催させていただきます。詳細については改めてご連絡いたします。 以上です。○堀田座長 それでは、皆さんどうもありがとうございました。(了)照会先厚生労働省医薬食品局審査管理課03-5253-1111