三浦哲郎「拳銃と十五の短編」

何といってどぎつくない話で、文章は端正で、しかしこれが本格正統派なのだろう。調子に乱れがない。川端康成ほど実験的でもない。 会話部分に東北の訛りが使われていて、あたたかい気分になる。