担保割れマンション物件

「独身女性や結婚してすぐマンションを購入する世帯など不自然な需要をつくり出している」と指摘する。
 背伸びしている分、ちょっとした収入の減少やトラブルに対する抵抗力は弱い。賃貸物件ならば家賃の安いところに引っ越せばすむことだが、分譲マンションについては話が違う。
 中古マンションの相場が下落し、新しいマンションに住み替えることが困難になっているからだ。特にバブル期に供給されたマンションは痛手が大きい。
 九段経済研究所の春木孝好氏の試算によると、87年から95年に供給されたマンションは、1世帯平均1360万円の評価損を抱えている。さらに、88年から92年までに供給されたマンションは、評価額が借入金の残高より低い、いわゆる「担保割れ」を起こしており、その総額は8700億円に達するという。こうした状況では、バブル期のマンション購入者は買い替え市場に参加できない。
 さらにこの3年間、新築物件の超大量供給が続いた。ということは、何年か後にこれらのマンションが売りに出された時には、競合する中古物件が市場にあふれ、買い叩かれることは目に見えている。バブル期のマンション同様、売買価格がローンの残高を下回り、複数のローンを同時に支払うケースが頻発する事態になりかねない。
 低成長が確実視される経済状況や中古マンション市場の先行きを考えると、ぎりぎりのローンを組んでマンションを購入するのは危険な賭けともいえる。企業と同様、家計においても資産と負債のバランスを考えた、中長期の計画が必要な時代だ。
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アメリカのサブプライムだけじゃないわけだ

ゆとり返済が過ぎると、急にきつくなるし、仕事がなくなったり、子会社に行って給料がカットされていたり。