遺伝子の話はどんどん進展している
たとえ話として言えば
セロトニン・レセプターを製造する遺伝子が「長い」「繰り返しが多い」と
次々にセロトニン・レセプターを作る能力があり
結果的にはセロトニン・レセプターをたくさん作ることができて
一時的にダウンレギュレーションでレセプターが減少したとしても回復が早いとかの説明
セロトニン・トランスポータの遺伝子が短い
ややこしい事情があって
長い方がいいのか短い方がいいのかは意見があるけれど
そのような遺伝子レベルの話に還元してしまう度胸もたいしたものだと思う
一部分はたぶん当たっていて
ストレス・脆弱性の一部分はそのように説明できるのだと思う
ーー
たとえば戦争に行って残酷な体験をしているのにPTSDにならない人もたくさんいるのだ
病気になる人とならない人の違いを説明でるはずだ
たぶんその人の遺伝子と生育過程が問題になる
1.risk gene というものがあって素因となる。この部分は遺伝する。
2.幼児体験で脆弱性が形成される
3.最近の体験で発症する
この三段階になる
そう考えると(上記に完全に一致するのではないが)
精神分析でいう
1.過去の体験と
2.現在の体験と
3.診察室の体験とが
重なり合うという考え方も教条ではなく
うまく説明される
脳の回路の特定の一部がいずれも関係しているので
同型性を観察できるはずだ
ーー
ストレスが脳を萎縮させるという
とんでもなく大雑把な話も言われてみるとなるほどそうなのだろう