うつ病の自然経過

抗うつ剤が登場する以前からうつ病はあったはずだと思うし

全員が自殺していたわけではない
むしろ抗うつ剤を販売するためにうつ病が宣伝されて
見かけの上でうつ病が増えているのではないかとも考えられる
PTSD,Borderline,bipolar,developmental disorder,SADなど
時期ごとにdominantな診断名が登場するが
確実な物証はなく自然に消退してゆくものだった
新規抗うつ剤があるからうつ病が増え
躁うつ病に新規効能が追加されると躁うつ病が増える
その一方で
社会制度の問題がある
大企業ではある程度手厚い福利厚生があり、その制度の中で「うつ病」が発生して治療される
零細企業では病気の人を抱えることができくないから「うつ病」は発生しないし、治癒過程も存在しない
リワークはなくて再就職支援・求職支援があるだけだ
その際にはたいてい、社会経済的な階層低下が発生する
薬の開発とか社会制度との関連で病気の解釈が変わったりするのは
伝統的な疾病概念から言えばおかしな話でもあるが
現状での精神的不調はそのような微妙な話なのだと理解しなければならない
たとえば脳波の異常と精神不調をどう関係付けるかについては
脳波の技術が進歩すればますます微細な変化を感知できるはずで
まだまだ進歩の余地がある
また神経の微細構造の面から考えて、神経細胞内の信号伝達系が分かってくると随分と様相が違ってくるだろう
現在はシナプス部分での動きが問題になっているが
同じような信号伝達障害が細胞内でも当然あるはずなので
これも今後の進歩の余地が大きいと思う
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そんなことを背景として改めてうつ病の自然経過を考えると
そんなに悪性の病気ではないのではないかと思われる部分もある
社会が求めるもの、あるいはもっとはっきり言うと大企業が求めるものとの関連で
復帰できるかどうかが決まるなどというのは
疾病の概念から言うとおかしなものである
そうは言いながら、現実はそれを要求しているので
現実と妥協していくしかない
ーー
極端に言えば、安心して休んでもらう制度があれば、それでいいのかもしれない
制度に寄生する人が出現するのはある程度仕方がないもので
教育の問題だと思う