警察官はかわしたものの

弁護士刺殺
 日弁連の消費者問題対策委員長を務める弁護士が刺殺された事件で、警察官が弁護士を犯人と誤って取り押さえたことについて、秋田県警は5日、遺族のもとに訪れ、事実関係を説明しました。
 弁護士・津谷裕貴さん(55)を剪定バサミで刺し、死亡させたとして逮捕された無職・菅原勝男容疑者(66)が5日午後、送検されました。
 「主人を殺すと言って、男が来ている」
 警察によりますと、妻からの通報で2人の警察官が駆けつけました。その際、菅原容疑者から取り上げた拳銃のようなものを手にしていた津谷さんを犯人と誤り、取り押さえました。
 津谷さんは「違う」と訴えましたが、このすきに菅原容疑者は剪定バサミを取り出し、警察官と津谷さんに突進。警察官はかわしたものの、津谷さんともみ合いになり、その間に津谷さんは刺されたといいます。
 「(津谷弁護士は)ジャージーを着ていたらしい。それが外から来た侵入者のわけがないじゃないですか。 しかもピストルを取り上げて、“これはオレじゃない” と言っている。(津谷弁護士の)妻も両方」(津谷裕貴弁護士の弟 津谷聡さん)
 津谷さんの死因は心臓を刺されたことによる失血死で、肋骨も折れていました。警察は、「落ち度があったという認識はない」と説明しています。
 先月、大臣室で津谷さんと面会したという岡崎国家公安委員長は、今回の警察の対応について、「警察庁で事実関係を確認中」と述べるにとどめました。
 「秋田県警の担当者が津谷弁護士の法律事務所に今、やって来ました。捜査の経緯についてこれから説明するものとみられます」(記者)
 警察との面会後、津谷さんの弟・聡さんは改めて無念さをにじませました。
 「生前、どんな死に方をしても後悔しないと、そういうことを僕らはいつも話していたから。空元気に決まっているんだけど・・・。全然冷静じゃないけど、冷静に考えるようにしています」(津谷裕貴弁護士の弟 津谷聡さん)
 菅原容疑者はこれまでの調べで、津谷さんが離婚の話し合いで元妻側についたことを恨んでいたと供述。警察は、離婚後の財産分与をめぐり、津谷さんを逆恨みしていたとみて、さらに動機の解明を進めています。(05日18:03)
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警察官はかわしたものの
という表現