津軽とラテン

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タンゴのリストを見ると
津軽ラテンの会
というものがあって
いろいろ空想する

だってなまってるでしょうが

ラテンっぽく絡むのにはぴったりのような気がする
顔つきもそんな感じがする

リンゴの収穫をしたあとで
三味線のタンゴに合わせて
踊りそうだ

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津軽と言えば民謡だし津軽三味線だが
三味線で弾く曲はそんなにたくさんあるわけではなく
津軽じょんがら節とか津軽三下がりとか
決まり切った曲であって
同じ曲を無限のバリエーションで弾いて
酔ってへべれけになっている客をも歓喜させるのだから
すごいものだ

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ヨーヨーマをはじめとしてみんなでリベルタンゴをいつも繰り返して弾いているようなものだ

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井上陽水と菊地成孔が話していたとき
ジャズはいつもかっこつける
香水だって普段からつけている
みたいなことを言って
まるでフォークソングがだらしない普段着みたいじゃないかと
笑っていた

社会経済的に言うと
ヌードダンサーからフラメンコから社交ダンスまで分布しているのだろう

タンゴとかサルサは
フラメンコと社交ダンスの間のような感じで不思議なものだ

明らかに貧乏人の楽しみなのだけれど
明らかにお金をかけてかっこつけて
長屋からその格好で出て行くには恥ずかしいくらいの盛装で

結婚式の二次会よりもずっと派手だ
かっこつけるという精神は貫かれているようで
不思議である

そのようないびつな、ちぐはぐな感覚が
ブエノス・アイレス
津軽ラテンの会とぴったり重なる

褒めているのだが伝わっているかな

パリとブエノスアイレスが
京都と津軽なのだと思わないか?

ブエノスアイレス生まれのマルタ・アルゲリッチのファッション・コードなどは
大陸のクラシックではないようで
ジャズとかアルゼンチン・タンゴに近いと思う
かつて、わたしは天才だから経験はいらないと言った人だ

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