身は捨てつ 心をだにも はふらさじ つひにはいかが なると知るべく  藤原興風

身は捨てつ  心をだにも  はふらさじ  つひにはいかが  なると知るべく  藤原興風
 藤原興風は古今集に17首収録されている。読み人知らずの意味不明歌でもないはず。
はふらさじ ・・・ 離さない、葬り去らせない (はぶる:放る/葬る)
この身は捨てたが、心までは離すまい、最後にはいったいどうなるのかを知るために、という歌という。
"身を捨つ" ……世間から離れて、出家の身となった
心をだにも  はふらさじ……心は離さない、心は死なない
"つひには" ……最後は、あるいは死後は
としても意味が通らない。
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政治的策略によって失脚したこの身であるが、心まで葬られたわけではない、
最後にはどうなるか、見届けてやるぞ(場合によっては祟ってやるぞ)
というくらいならば意味は分かるが、そうでもないらしい。